SFファンタジー・冒険・異世界品質スコア 85/100
砂漠の地図師
地図に載っていない場所を、地図に描く仕事がある。
地図師のサラは砂漠の民だ。生まれてから一度も定住したことがない。テントと羅針盤と一冊の白紙の帳面だけを持って、誰も行ったことのない場所を歩く。
「なぜそんな仕事を?」と旅の途中で出会う人々は必ず聞く。
「地図にない場所は、存在しないも同然だから」とサラは答える。
今日も彼女は歩いた。太陽が真上にある。影が消える時間。砂が光を食べる。
そして彼女は、地図にあってはならないものを見つけた。
砂漠の中央に、扉が立っていた。壁はない。ただ扉だけが、砂の上に立っている。
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